平成19年(2007年)9月1日(土)
独立行政法人国立文化財機構
奈良文化財研究所都城発掘調査部
※このページの写真、文、図は、すべて当日配布の現説資料からの転載です。
平城宮の東には、南北750m東西250mの張り出し部があり、その南半部(南北350m)を東院地区と呼んでいます。都城発掘調査部(平城地区)では、2006年度からの5ケ年計画で、東院地区の継続的な調査をおこなっており、今回、その中枢部にはじめて発掘調査のメスをいれました。
調査の結果、東院地区の内郭ともいうべき中枢部分を囲う区画施設を確認しました。この区画施設は、東院内郭の西側・南側、およびそのコーナーにあたると考えられることから、東院の中心施設は今回の調査区の北東方向に展開したことがほぼ確実になりました。今後、この地区の調査をさらに進めていくことで、東院を構成した多くの建物群やその中心施設の発見が期待されます。
(1)第421次調査全景写真(奥に朱雀門をのぞむ)
(2)東院内郭を囲う区画施設(柱は推定位置)
(3)西南端部の状況
(4)石組溝
(5)第401次調査で検出した建物
(6)第292次調査で検出した柱穴群